産後コラム
産後の股関節はどうして痛くなる?
投稿日:2017.06.01
【歩くのもつらい股関節痛】
出産後は、想像していたよりもはるかに、体調面が追い付かなかったという声をよく聞きますが、そこには様々な種類の痛みも含まれています。
その中でも、妊娠中から出産後にかけてママを悩ませているのが、足の付け根がズキズキ痛む股関節痛です。
股関節痛は、妊娠中のホルモンバランスに大きく左右されます。
妊娠を維持させるために出続けている「リラキシン」というホルモンは、靭帯を緩める作用があり、赤ちゃんが通りやすくなるように骨盤の回りの靭帯も緩められていきます。
出産に向けてママの体が自然に準備を始めるなんて、とっても神秘的な話だと思います。
このリラキシン効果は、一方で、骨盤の靭帯が緩んで支えられなくなることで、その負荷は股関節へかかってきます。
これが股関節痛の主な原因なのです。
妊娠中はリラキシンの関係で、股関節痛が起こりやすい側面もありますが、産後に渡って股関節痛が続くのは妊娠している時に緩んだ骨盤が、産後に歪んだ状態で定着してしまった可能性が考えられます。
産後に骨盤が歪まずに元に戻り、股関節痛も知らない間に消えていたというママもいらっしゃいます。
では骨盤を歪まないように予防することで、産後の股関節痛は予防できるのでしょうか。
【産後の骨盤ベルト】
出産の準備のために揃えるアイテムの中で、必ず含まれているのは骨盤ベルトです。
出産後に柔らかくなった骨盤は、締めるにも良い機会となり、妊娠と出産によりお腹やお尻周りが痩せたというママもいるのです。
この効果を持続させるために、正しく骨盤ベルトを使用することは大切なことです。
コツは寝転んだ状態でベルトを巻くことです。
骨盤を締めたいがために、必要以上にきつく骨盤ベルトを巻くと、そこで血流が滞ってしまい頭や手足の先まで血液が行き届かなくなり、むくみや頭痛に繋がることもあるので気をつけましょう。
産後半年以上経過しても股関節痛があまり良くなっていない時は、骨盤がずれて定着してしまった可能性があるので、骨盤矯正という方法が有効になります。
骨盤が緩んでいる状態とは、骨盤そのものが全体的に開いているというよりは、恥骨や恥骨結合の周辺の言わば骨盤の下の方が開いていることがほとんどです。
ですから、股関節痛の多くは恥骨の周辺から足の付け根にかけて一番痛みがたまりやすいというわけです。
痛くて立てない程の股関節痛に悩まされている場合、骨盤の緩みと同時にO脚が進んで足の外側に体重がかかっているケースもあります。
その他には、右足や左足どちらかの付け根だけというように、両方に現れない時もあります。
これも骨盤が定着するまでに左右差があるということを意味しているので、早めの骨盤ケアが股関節痛の改善に繋がります。
【授乳の姿勢にも気をつけましょう】
新生児のお世話は、頻繁にオムツも変えなければならないですし、間隔が開くまでは授乳の時間が一日の中で多くを占めますよね。
皆さんは授乳をする時どんな姿勢で座っていますか?
一番気をつけていただきたいのは、斜め座り、いわゆるお姉さん座りと足を組む姿勢です。
この座り方を長時間していると、骨盤のバランスが崩れやすくなり、治療にも時間がかかることがあります。
産後の骨盤が柔らかい時期には特に気をつけたい座り方ですね。
できれば椅子やソファに深く腰かけ、背中だけもたれずに腰から椅子の背にピッタリとくっつけます。
授乳クッションなどを上手に活用し、できるだけ背筋が伸びて顎を引いた状態で授乳ができるように整えます。
赤ちゃんと一緒に長い時間を過ごす授乳タイムだからこそ、ママの体に負担のない体勢で楽しめるのが一番だと思います。
【一度の食事で食べ過ぎない】
食事の量が多いと、緩んだ内臓に重みが加えられて血流が滞りやすくなります。
そうなると骨盤や腰へも負担がかかるので、授乳中は一度の食事で食べ過ぎないように心がけることも大切です。
股関節痛がある時は、骨盤の負担が足の付け根に回ってきているという意味ですから、骨盤のケアと同時に健康な食生活で体型をキープすることも痛みの予防に繋がります。
またできるだけ重たいものは持たないように注意しましょう。
上のお子さんがいらっしゃって抱っこをしなければならないような時も、骨盤ベルトを着用して骨盤を保護することを忘れないようにします。
ママの体のお話をして、抱っこできるようになるまで膝の上でのスキンシップをするというのも一つの方法です。
産後、多くの体調不良には骨盤の緩みや歪みが関係しています。
尿漏れや腰痛など直接的に関係するトラブルもあれば、骨盤内の血行不良による冷えなど二次的な要因のトラブルもあります。
出産を終えて授乳のサイクルも整い、ママの外出が可能になったら、まずは骨盤の状態からメンテナンスしてみるのはいかがでしょうか。
わかば接骨院では、産後のお悩みに応じた骨盤矯正の施術を行っております。
産後の下半身太りの原因は?
投稿日:2017.05.30
【下半身太りはママの共通の悩み】
産後ママさん達から、「下半身が太くなってしまって戻らない」という悩みをよく聞きます。
確かに、出産後の女性のお腹がなかなかすぐにはひっこまないのはわかりますが、腰周りや太もも、お尻まで余分な脂肪がついて太ってしまったというママさん達も多いです。
それは出産で最大に拡がった骨盤内に内臓が下垂してポッコリお腹になり、骨盤が拡がることで太ももの骨の位置も外側へずれるので、緩んだ骨盤や股関節周りに余分な脂肪がつきやすくなるのです。
産後ママ達が一様に「腰周りに余分なお肉がついた。お尻が大きくなってしまった。太ももが太くなった。」と言うのはこのためです。
【産後の下半身に何が起きている?】
○骨盤の歪み
妊娠中から分泌されるリラキシンというホルモンの働きにより骨盤底筋や靭帯が緩み、関節も柔らかくなって、出産に向けて骨盤が開く準備が整います。
そして出産では骨盤が最大に開いて、赤ちゃんを通します。
出産後骨盤は、授乳による子宮の収縮の影響もあり徐々に閉じていきますが、左右の閉じ方が違ったり高さが違っていたり歪みが生じている場合があります。
出産で開くのは骨盤だけではなく恥骨結合部も押されて歪みが生じたりしていますから、その影響も受けています。
骨盤が開いていると、太ももの骨のつき方も開いた骨盤に合わせる為、通常よりも外側にずれて幅を取る形になりますので、当然お尻も横に拡がり大きくなります。
○足がむくむ
産後、女性は母乳を出すために水分を体に溜めやすい体質になっています。
母乳を作るために水分が必要なため(正確には母乳はママの血液からつくられますが)、たくさん水分を摂取する傾向もありますが、水分を溜めやすい体質になっていることもあり、むくみにつながったりしています。
水分は重力の関係でどうしても下に行きやすいので足がむくんでしまうのです。
また、足は心臓から遠いので、心臓のポンプの圧力が届かず、血流がそんなに良くないことも影響して老廃物が溜まりやすくむくんでしまうのです。
○脂肪がセルライトに変化
妊娠中にママの体についた皮下脂肪は、水分を多く含む流動性脂肪で、燃焼しやすく比較的落ちやすい脂肪です。
ですから出産から6ヶ月間はダイエットの成果が出やすいことが知られています。
でも、この燃焼しやすい水分の多い流動性脂肪を放っておくと、燃焼しにくい落としにくい脂肪になっています。
それがセルライトです。
セルライトは、体の老廃物が溜まってできる脂肪で、非常に代謝が悪く燃焼しにくい脂肪です。
○太ももが太くなる
太ももが太くなる理由ですが、ひとつには骨盤の開きと合わせるように太ももの骨が外向きになってしまい、腰や股関節周辺に余分な脂肪がついてしまうので、妊娠中についた脂肪が燃焼できずにそのままセルライトに変化してしまったり、妊娠中から大きなお腹を支えているうちに意外にも太ももの筋肉が発達してしまったということもあります。
また、産後ママの中には、出産までおしゃれを我慢していたから、産後はまたヒールの高いパンプスを履いておしゃれしたいと思って踵の高い靴を履いたりする人もいるかと思いますが、痩せたいのであれば逆効果です。
ヒールの高い靴は姿勢を保つために太ももに力をいれてふんばる為、太ももの筋肉が逆に鍛えられて発達してしまうのです。
せっかく産後ママの落ちやすい流動性脂肪が筋肉に変わってしまい、簡単には落ちない太ももマッチョな体型になってしまいます。
○基礎代謝が低い
産後ママは、あまりすぐには激しい運動も長時間の運動もできない為どうしても運動不足になりがちです。
基礎代謝が低くなるのは、運動不足により筋肉量が減ってしまうとなります。
基礎代謝が落ちている状態だと産前と同じ動作をしても消費カロリーが少なく痩せにくい体質になっています。
また意外にも皮下脂肪が冷えの原因となっていて、体の冷えのせいで基礎代謝が低くなっているということも見逃せません。
体が冷えるとリンパの流れや血流も滞って老廃物が溜まりやすくなり、その結果太ります。
【産後の下半身太りを解消するのに大切なこと】
産後、下半身が太るメカニズムはだいたい理解できました。
なので、後は太らないような対策をするにはどんなことに気をつけて何をしたら良いかですね。
まず、体を冷やさないこと。
皮下脂肪は意外にも体を冷やしてしまうことがわかりました。
体を冷やさないためには、体を温める料理を食べたり、お風呂で湯船につかり、十分温まることもひとつの方法です。
下半身太りの原因として、余分な水分の溜め込み・血流の悪さ・リンパの流れの悪さからくるむくみも考えられますので、むくみを生じさせないことも重要です。
むくまないようにするためには食事の中の塩分量に気をつける必要があります。
塩分の摂りすぎは、塩分が水分を取り込んで離さないため水分量をどうしても増やしてしまいがちになります。
塩分摂取には注意が必要です。
次に、やはりなんと言っても下半身太りを解消するには骨盤を締めることです。
産後の骨盤矯正はダイエットを語る上で絶対に外せません。
産後骨盤が締るのを自然に任せていても、左右にバラツキが生じたりして、歪みの原因になります。
やはり骨盤ベルトなどでしっかりサポートしてあげると正しい形に戻っていきやすくなりますのでお奨めです。
骨盤を閉めることで、内臓の下垂が直り、ポッコリお腹が解消されます。
そして骨盤の閉まると同時に外側に開いていた太ももの骨も、元の位置に戻ってきます。
すると、腰周りの余分な脂肪も次第に落ちて小尻になります。
骨盤矯正は、非常に大事です。
わかば接骨院でも産後ママのための骨盤矯正の相談・施術に対応しております。
産後に歪んだ骨盤を矯正する方法
投稿日:2017.05.28
【骨盤が歪みやすい習慣】
出産により骨盤が大きく開き、子宮から赤ちゃんが通りやすくなるようになっているというお話は皆さんご存知かと思います。
他にも日頃の生活習慣にも骨盤が歪みやすくなる癖がついている場合もありますので、産後の骨盤が柔らかい時に重ねて歪ませないように気をつけましょう。
① 姿勢
椅子に座る時に足を組む癖のある方はいらっしゃいませんか?
足を組むということは既に骨盤がずれているという意味でもあります。
椅子に座った時に膝の位置が左右で違う場合、骨盤矯正の必要があると考えられます。
膝の位置に問題がなくても、お尻が後ろ重心になり骨盤が倒れて猫背気味になる場合は、骨盤を起こす方向への矯正が必要となります。
産後、デスクワークに戻られるという方は、椅子に座る時に深く腰かけ骨盤を起こし、両ひざをピッタリと閉じて座ることを習慣にするだけでも、骨盤を正しい位置にキープするために効果的です。
この他にも、立ち仕事で片方に重心をかけて立つ時間が長い、ねじった状態で仕事をしているなどの積み重ねから骨盤が歪みやすくなっています。
このように、骨盤は開いている・緩んでいるに加えて、左右で高さの違いがある、開き具合に差があるなど様々な歪み方がありますので、一様に骨盤ベルトをするなどのサポートだけでは解消できない問題を含んでいるのです。
② 運動不足
骨盤を支える骨盤底筋の他に、その上の腹筋を支えている腹直筋・腹斜筋・腹横筋などの筋肉が衰えると、内臓の重みが骨盤に圧し掛かるようになり、骨盤が圧迫されます。
骨盤内の血流も悪化するので、生理痛や排卵痛がひどくなるなど、慢性的に様々なトラブルを抱えるようになります。
近年、産後の体型が戻らないと言われている下腹部太り、いわゆるポッコリお腹は骨盤の中に内臓が下垂して起こっているということがわかってきました。
まずは骨盤を矯正し、内臓を正しい位置に押し上げ、腹筋の回りの筋肉を強化することがポッコリお腹の解消に役立ちます。
ただ腹筋をしているだけではなかなか痩せないと感じる原因はここにあるのです。
③ カバンを持つ手がいつも同じ
赤ちゃんが生まれて骨盤が緩んでいる状態でも、たくさんの荷物を持って外出しなければならないこともあります。
そんな時にカバンをいつも同じ手や肩で持っていることはありませんか?
乳児を抱っこしながら体調が万全でない中で大荷物を持ち歩くのは大変な労力です。
リュックなど重心が均等にかかるタイプのカバンを選ぶことが骨盤を労わることにも繋がります。
その際、肩にかかる部分を長めにしていると妊娠中と同様に後ろ重心になりやすいので、できるだけ高い位置で重心を感じられるように調整しましょう。
④ 授乳の姿勢
母乳の出が左右違うことで、片側の授乳の時間が長いと無理な体勢が続き骨盤が歪みやすくなります。
また授乳の時に猫背で胡坐を組んで座る方は骨盤が後ろに倒れて開きやすくなります。
横座り、いわゆるお姉さん座りをする習慣のある方は、骨盤が斜めに歪んで開きやすくなり、ただ開いているだけではないので矯正にも時間がかかることが多いです。
授乳クッションなどを上手に活用し、姿勢良く座る姿勢に近い状態で授乳の時間を過ごせるようにしたいものですね。
ある程度赤ちゃんが大きくなって沿い乳をする際、ママの姿勢は横向きのままになるので骨盤に左右差が出やすい姿勢です。
睡眠不足のママが赤ちゃんを寝かしつける時には最強の味方である沿い乳ですが、骨盤の面から見るとあまりお勧めはできない体勢です。
⑤ 靴が合っていない
妊娠中に足の浮腫みが出るなどのトラブルが起こった場合、通常履いている靴を履くのが難しい時期もあります。
出産後も赤ちゃんのお世話に追われて、楽に着脱ができるタイプの靴を選びがちですが、着脱が楽にできるということは足がしっかり固定されていないという意味でもあるのです。
足にフィットしていない靴を引っ掛けるように歩いていると、足の筋力が低下し、その上に乗っている骨盤を支えるのが困難になり股関節の痛みへと発展します。
外出の許可が出たら、赤ちゃんの散歩の時もなるべく足に合った靴を選ぶようにして、骨盤に負担をかけないウオーキングを心がけましょう。
何もない道でも転びやすくなったという自覚のある場合、骨盤が歪んでいる可能性が大きです。
【産後の骨盤矯正】
産後、多くの体調不良には骨盤の緩みや歪みが関係しています。
尿漏れや腰痛など直接的に関係するトラブルもあれば、骨盤内の血行不良による冷えなど二次的な要因のトラブルもあります。
出産を終えて授乳のサイクルも整い、ママの外出が可能になったら、まずは骨盤の状態からメンテナンスしてみるのはいかがでしょうか。
わかば接骨院では、産後のお悩みに応じた骨盤矯正の施術を行っております。
産後の体調不良改善にも骨盤矯正は大変有効な手段です。
産後に骨盤矯正をする注意点
投稿日:2017.05.26
【産後の骨盤矯正について】
産後に骨盤矯正をするには、まず産後ママの体の回復がどのくらい進んでいて、骨盤がどんな状態になっているのかを、しっかり把握するところから始めなければなりません。
【産後すぐのママは産褥期】
産後すぐのママは、産褥期と言って体力の回復のために休養が必要な状態にあります。
出産直後は、精神が興奮状態にあるので、達成感と喜びで、出産の痛みや疲労を少しの間忘れてしまいます。
なんとなく元気な気がしてしまいますが、体は確かに疲労していますし、胎盤なども剥がれて子宮内も産道も傷ついて出血しています。
悪露などもたくさんあるので消毒面での手当も当然必要な状態です。
感染症の心配もある為、産後1カ月検診で医師の許可が下りるまではシャワーのみの生活となります。
お風呂で湯船につかってゆっくりすることもできません。
まずは出産によって傷ついた傷口が修復するまで感染しないように気をつけ、体力を回復して免疫力を高めなければなりません。
この産後6~8週間の産褥期は無理をしないで静養に努めましょう。
【産後ママの骨盤矯正をする意味】
産後ママの骨盤矯正をする意味ってどんなところにあるのでしょうか。
産後ママの子宮は、出産後すぐから収縮が始まります。
骨盤も少しずつではありますが、左右少しずつ閉じて行きます。
子宮はと言えば、授乳の刺激で、いっそう収縮が速まります。
子宮の収縮スピードに比べて骨盤の閉じ方はゆっくりな為、子宮が収縮するにつれて、どうしても骨盤内に余裕が生まれてしまいます。
この余裕空間を放っておくと余分な脂肪がつき、すぐに埋まってしまいます。
これがポッコリお腹です。
「子宮の収縮に合わせて骨盤矯正を行い、隙間を作らないこと。」これが産後太りを防ぐポイントになります。
骨盤を本来の正しい位置に矯正するのは健康には勿論良いことですし、産後太りを防ぐ意味でも大事なことと言えますよね。
骨盤が開いたまま歪んでいたりすると身体全体のバランスが崩れて、ポッコリお腹や腰周りの贅肉がつく原因になってしまいます。
また、内臓の下垂で血液やリンパの流れも悪くなり老廃物の蓄積が進みます。
そして結果的に太ってしまいます。
このようなさまざまな影響を考えると、産後はぜひ骨盤矯正をした方がよさそうですよね。
【産後の骨盤矯正で気を付けなければならない注意点とは】
産後の骨盤矯正で気をつけなければならないのが、始める時期ですね。
産後の1週間を産院で静養して徐々に体力が回復したママは退院して自宅での育児が始まります。
実家の場合は、子育て経験のあるママのお母様のサポートが何かしら受けられるので、とても心強いですが、新居でパパと二人だけで子育てするのも、パパの仕事の帰宅時間が遅いとなかなか手伝ってもらえる時間が短く大変ですよね。
日中一人では赤ちゃんのお世話だけで手一杯で、なかなか家事も妊娠前と同じにはできないものですが、実家のお世話になれば赤ちゃんのお世話に専念することもできそうです。
一か月検診で、お医者様の許可が出ればお風呂も湯船につかったり、ちょっとした外出もできるようになります。
育休中のママは産後の育休明けに備えて、自身の健康チェックもしておきたいところですよね。
特に、産後の骨盤矯正は、是非ともしておきたいケアのひとつと考えているママも多いと思います。
ただ、時期を間違えると「あまり効果がでない」ということになりかねません。
出産に向けて分泌されていた「リラキシン」の作用で関節が柔らかくなっている間であれば、骨盤矯正も効果がでやすいのですが、産後8か月以上も経ってしまうと、骨盤は自然と戻れた位置で固まってしまいます。
産後ママがダイエットを考えているなら、骨盤矯正は産後早めに始めるのがお奨めです。
それは産後ママの脂肪が水分の多い流動性脂肪であるので骨盤矯正をすると、割合その脂肪は落としやすいからです。
産後の骨盤矯正でダイエットにも効果を期待するなら、骨盤が固まる前に始めた方が良いのは明らかですね。
特に、仕事に復帰予定のママは産休のあるうちに早めに接骨院でみてもらうと良いでしょう。
専門家にみてもらうことで、骨盤が正しい位置にもどりつつあるのかずれて歪みがあるのか教えてもらえますし、ずれていれば施術で治してもらえるのですから安心です。
腰痛はないか、恥骨痛はあるか、足がガニ股になってしまった、ひざや足のかかとも痛い等、どんな些細なことでも何でも気の付いたことを受診する機関に告げる必要があります。
みんなそうだからとか、よくある痛みみたいだからなどと、自己判断で軽視してはいけません。
骨盤の状態を正しく判断するのに必要なのと、別の病気が隠れているようなことがあっては大変ですから、総合的に正しく判断するためにも、自己判断せずに早めに専門機関を受診しましょう。
ひとりで、わからない症状と向き合ってひとりで解決しようなどと考えるのは、産後ママにはとても荷の重いストレスになる状況を作りだしてしまうようなものです。
わかば接骨院でも産後の女性のためのダイエットの相談・施術に対応しております。
後に骨盤矯正をする効果
投稿日:2017.05.24
【出産による骨盤の変化】
出産後は、尿漏れや便秘などのトラブルが発生しやすいです。
これは、出産によって骨盤が最大限に開いてしまったことが大きな原因のひとつです。
骨盤の中には、腸・子宮・膀胱など健康な体を保つために必要な器官があります。
骨盤はそれらの器官を周囲の衝撃から守り、正常な位置を維持する役割をしています。
妊娠すると、リラキシンという女性ホルモンの影響で骨盤が開き、出産のときに赤ちゃんが通れる産道を確保する準備を始めます。
このホルモンの働きもあり、妊娠から出産の間に骨盤の靭帯は緩み、非常に柔らかくなっているのです。
【骨盤矯正のベストタイミング】
骨盤矯正はいつでも行うことができますが、特に産後は骨盤矯正を始めるのにベストとも言えるタイミングです。
なぜなら、産後の骨盤は出産でとても柔らかくなっているので形が変わりやすいのです。
この時期に外部から力をかけて、骨盤を正しい位置に戻してあげれば、スムーズに骨盤矯正をすることが可能です。
産後という特別な期間をうまく利用すれば、骨盤矯正の効果が出やすいということですね。
ただし、中止しなければいけないのは骨盤矯正を開始する時期です。
「出産も終わったし、早く骨盤矯正を始めなきゃ!」と急いで、出産してすぐに骨盤矯正を始めるのは避けましょう。
出産直後は、子宮をはじめ体の各部分にダメージを受けていますし、体力も回復していません。
そんな状態で骨盤矯正を開始しても、余計に体を痛めてしまう恐れもあり、身体の回復が遅れてしまいます。
産後1~2カ月は、安静に過ごすことが一番大切です。
骨盤矯正を始めるとしたら、産後2カ月以上が経過した時期がおすすめですよ。
【産後の骨盤矯正の効果とは】
産後に行う骨盤矯正には、以下のような効果が期待できます。
①スタイルアップ
妊娠・出産をした女性が気になることのひとつに「体型の変化」があります。
妊娠によって大きくなったお腹は、出産後時間をかけて元に戻っていきますが、代謝が悪い・骨盤が歪んでいるなどの理由で産後とは違う体型になってしまうことも少なくありません。
特に、お腹がポッコリ出たスタイルが気になる人が多いようですね。
お腹が出てしまうのは、妊娠中にお腹の重さによって反り腰のような姿勢になり、それが習慣化することで骨盤が前に傾いてしまうからです。
骨盤が前傾していると、
・下半身に脂肪が付きやすい
・ふくらはぎや太ももが太い
・お腹だけが幼児のようにポコッと出ている
・お尻が出ている
・内股気味である
・腰痛がある
といった問題が起こります。
産後に骨盤矯正をすることで、骨盤の前傾によってお腹が出るのを防ぐことができます。
また、姿勢の崩れも防止することができるので妊娠中に癖になってしまった反り腰の改善にもつながります。
骨盤の位置が安定すると、骨盤の中にある内臓にもしっかりと血流や栄養が行き渡るようになり、代謝が良くなる効果も期待できます。
代謝が良くなれば、脂肪が燃焼しやすくなるので産後ダイエットもスムーズに進められますよね。
②便秘解消
出産が終わったらすぐに子育てが始まり、お母さんは息つく暇もないです。
環境が変わることで精神的ストレスも増大しますし、なかなかゆっくりトイレに行く時間も取れませんよね。
また、出産時に会陰切開をした場合は排便の際に傷が痛んで、トイレに行くのを避けるようになり、便秘になってしまうケースもあります。
縫合した傷口が開くのではないかと恐れて便意を我慢する人も多いです。
さらに、骨盤の歪みによって骨盤の中の消化器官の動きが悪くなり、便秘になりやすくなってしまいます。
骨盤矯正には、骨盤の位置を正すだけでなく骨盤付近の内臓の働きを改善する効果も期待できます。
骨盤の周りの筋肉がほぐれることで、緊張感から解放されて、リラックスもできます。
骨盤矯正に通ううちに、便通もスムーズになっていく可能性が高いです。
③姿勢が良くなる
妊娠中は体を動かす機会が減り、出産してからも赤ちゃんの世話でなかなか運動をする時間が取れません。
すると筋肉が硬くなり、姿勢が崩れやすいです。
重い物を持つ機会が増えると、身体が左右に傾き骨盤も歪んでいきます。
顎が前に突き出ていたり、背中が曲がっていると見た目も悪く、肩こりや腰痛を引き起こす原因にもなります。
骨盤矯正をして体の歪みを改善していくことで、背筋が伸びたきれいな姿勢を保つことができます。
④腰痛の予防
出産に伴って緩んだ靭帯は、産後半年程度の時間をかけてゆっくりと元に戻っていきます。
靭帯が緩んでいると、骨盤が不安定になりその不安定さを支えるために筋肉や骨に負担がかかります。
さらに骨盤が歪んでいると、周囲の筋肉に過度な負担がかかることになり、腰痛が起こりやすいのです。
産後の腰痛は、骨盤の状態が大きく関わっているので腰痛の改善・予防のためには骨盤を健康な状態に戻してあげることが重要になります。
【骨盤矯正はプロの施術を】
骨盤矯正にはいろいろなやり方があります。
例えば、骨盤矯正器具やベルトを使ったり骨盤矯正体操を行うなど家の中で自分だけでやることもできますよね。
しかし、骨盤矯正のプロは人間の体の構造を知り尽くしており、その人に合ったアプローチの仕方で骨盤矯正を行ってくれます。
特に、産後の骨盤矯正を専門にしている機関なら、知識や経験も豊富で安心ですよ。
わかば接骨院でも産後の女性のための骨盤矯正に関する相談・施術に対応しております。
産後に骨盤の歪みが起きる原因
投稿日:2017.05.22
【骨盤の歪み】
出産により骨盤が柔らかく開き、子宮から赤ちゃんが通りやすくなるように自然とお母さんの体は反応しています。
出産を終えて骨盤はどのような変化をするのでしょうか。
自然に出産前の開き具合に戻るという方の方が珍しく、産後の骨盤はまだ柔らかくて閉じていない場合の方が多いです。
この柔らかい状態の時に日頃の習慣に気をつけることで、骨盤をケアすることにも繋がります。
① 座る時の姿勢は?
椅子に座る時に足を組む方はいらっしゃいませんか?
足を組むということは、足を組んでいる方が楽な骨盤の位置になっているという意味でもあります。
足を揃えて椅子に座った時に、膝が出る位置が左右で違う場合、骨盤の角度が左右で違ってきていることが考えられます。
膝の位置は変わらなくても、お尻が後ろ重心になり骨盤が倒れて猫背気味に座ることが多いと、骨盤が開きやすくなります。
産後、デスクワークに戻られるという方は、椅子に座る時に深く腰かけ骨盤を起こし、両ひざをピッタリと閉じて座ることを習慣にするだけでも、骨盤を正しい位置にキープするために効果的です。
この他にも、立ち仕事で片方に重心をかけて立つ時間が長い、ねじった状態で仕事をしているなどの積み重ねから骨盤が歪みやすくなっていることもあります。
このように、骨盤は開いている・緩んでいるに加えて、左右で高さの違いがある、開き具合に差があるなど歪み方にも色々な種類がありますので、まずは今の状態を知ることから始めてみましょう。
② 運動不足
骨盤を支える骨盤底筋の上に、腹筋を支えている腹直筋・腹斜筋・腹横筋などの筋肉があります。
これらの筋肉が衰えると、内臓の重みで骨盤が圧迫されます。
骨盤内の血流も悪化するので、冷え性になったり月経困難症になったりするケースもあります。
近年、下腹部太り、いわゆるポッコリお腹は骨盤の中に内臓が下垂して起こっているということがわかってきました。
まずは骨盤を矯正し、内臓を正しい位置に押し上げ、骨盤の回りの筋肉を強化することでポッコリお腹の解消に役立ちます。
③ カバンを持つ手がいつも同じ
赤ちゃんが生まれて骨盤が緩んでいる状態でも、たくさんの荷物を持って外出しなければならないこともあります。
そんな時にカバンをいつも同じ手や肩で持っていることはありませんか?
乳児を抱っこしながら体調が万全でない中で大荷物を持ち歩くのは大変な労力です。
リュックなど重心が均等にかかるタイプのカバンを選ぶことが骨盤を労わることにも繋がります。
その際、肩にかかる部分を長めにしていると妊娠中と同様に後ろ重心になりやすいので、できるだけ高い位置で重心を感じられるように調整しましょう。
④ 授乳の姿勢
母乳の出が左右で違うこともありますし、赤ちゃんの飲みやすい姿勢もそれぞれ違うようです。
授乳の時の姿勢は赤ちゃんを見つめるように抱っこをしていることが多いので、肩もとっても凝りやすいですよね。
赤ちゃんを抱っこしている時はどうしても猫背気味になりやすいので、骨盤が後ろに倒れて開きやすくなります。
横座り、いわゆるお姉さん座りも骨盤が斜めに歪んで開きやすくなり、ただ開いているだけの骨盤よりも矯正にも時間がかかることが多いです。
授乳クッションなどを上手に活用し、姿勢良く座る姿勢に近い状態で授乳の時間を過ごせるようにできるといいですよ。
ある程度赤ちゃんが大きくなって添い乳をする時、お母さんの姿勢は横向きの時間が長くなるので、骨盤に左右差が出やすい時期です。
睡眠不足のお母さんが赤ちゃんを寝かしつける時には最強の味方である添い乳ですが、骨盤の面から見るとこのような心配もあります。
⑤ 靴が合っていない
妊娠中、足に浮腫みが出るなどのトラブルが起こった場合、いままで履いていた靴を履くのが難しくなることもあります。
出産後も赤ちゃんを抱っこしながら靴を着脱するのは一苦労です。ついつい楽に履けるタイプの靴を選びがちですが、着脱が楽にできるということは足の甲がしっかり固定されずに靴を引っ掛けるように歩くようになってしまします。
こうなると、足の筋力が低下し、その上に乗っている骨盤を支えるのが困難になり股関節の痛みへと発展します。
産後、母子ともに体調が整い外出の許可が出たら、赤ちゃんの散歩の時もなるべく足に合った靴を選ぶようにして、骨盤に負担をかけないウオーキングができると気分転換にもなります。
【産後の骨盤矯正】
産後、多くの体調不良には骨盤の緩みや歪みが関係しています。
尿漏れや腰痛など直接的に関係するトラブルもあれば、骨盤内の血行不良による冷えなど二次的な要因のトラブルもあります。
出産を終えて授乳のサイクルも整い、ママの外出が可能になったら、まずは骨盤の状態からメンテナンスしてみるのはいかがでしょうか。
わかば接骨院では、産後のお悩みに応じた骨盤矯正の施術を行っております。
産後の体調不良改善にも骨盤矯正は大変有効な手段です。
産後に起きる骨盤の歪み
投稿日:2017.05.20
【妊娠から出産までに骨盤はどう変化するの?】
妊娠中に分泌されるホルモンに「リラキシン」というホルモンがあります。
このホルモンは、妊娠中のママがケガをしたりしないようにする為に、体を柔らかくする働きがあります。
「リラキシン」が、関節や関節に繋がる靭帯を緩めて体を柔らかくすることで、妊娠中のママの体と赤ちゃんをケガから守る役割を担っています。
それと同時に出産予定日が近づくにつれて、「リラキシン」の分泌も徐々に増えていき、赤ちゃんの通り道である産道の周りに空間を作るために働きかけます。
それは、骨盤の仙腸骨の靭帯を緩めて骨盤が開きやすい状態にしたり、骨盤底筋の靭帯や股関節の靭帯も緩めて骨盤内の空間を最大に拡げるなどしてママの体に出産の準備をしていきます。
妊娠中のママの体は、骨盤がこのように変化して赤ちゃんが通りやすいように出産に向けて準備が整っていくのです。
【骨盤の開きと恥骨結合部の痛み】
出産に向けて骨盤が開いてくると、体の前側では恥骨の結合部も大きなお腹に前へ前へと押されます。
妊娠後期になって出産を間近に控えたママのお腹が前へ突き出て来るのも、恥骨結合部の靭帯がよく緩んで伸びるためです。
この頃から、恥骨痛に悩むママもでてきます。
内側からずっと押されているのですから無理もありませんね。
妊娠中の恥骨の痛みは多くのママが経験しています。
でも痛いからと言ってなかなか妊娠中は痛み止めを飲むのはためらいますよね。
でもあまり痛いようなら不快な気持ちで過ごすのはストレスになりますから、無理せずに、シムスの体位(横向きで足の間に抱き枕を挟む寝姿勢)で休息をとるなどしてみてください。
シムスの体位は、足の間に抱き枕を挟むので両足がピタッと揃わないため、股間やお腹を圧迫せずにすみますので、お腹の赤ちゃんにも優しい姿勢と言えるでしょう。
ただ、あまり横向きからうつ伏せに近い向きなるのは、やめましょう。
お腹を圧迫するので、赤ちゃんが子宮が狭くて居心地が悪いのと、ママもお腹が窮屈に感じます。
横向きで抱き枕を挟むのがお奨めです。
妊娠中の働くママも、適宜、会社で休憩時間をまとめてとるなどして、横になって休息することが大事です。
最近では、会社側もマタハラと言われないように、妊娠中のマタニティ社員さんが横になれるソファやベッドを休憩室や保健室に用意しているところも多いようです。
きつい痛み止めの薬など飲めない以上、恥骨結合部の痛みは出産が終わるまで適宜休息をとるようにして、上手に付き合うしかないですよね。
【出産で受ける骨盤や恥骨のストレス】
出産の時、赤ちゃんもママも、生まれようとして、産もうとして、お互い一所懸命です。
ママの体は、骨盤を全開にして赤ちゃんを通してあげようとしますし、赤ちゃんの方も頭蓋骨を上手に重ね合わせて、なんとかママの産道を通ろうと必死に出て来ます。
出産は、赤ちゃんにとってもママにとっても大仕事なわけで、ストレスも相当かかっています。
赤ちゃんが生まれる過程で、骨盤内を通る時に、恥骨結合部も最大に引っ張られて、靭帯が傷ついたり結合部に左右の高さのずれが生じたりすることがあります。
その恥骨結合部の伸びや捻じれが、産後の恥骨痛を引き起こす原因にもなっています。
【産後の骨盤や恥骨の状態】
赤ちゃんを出産後、骨盤はどのように元に戻っていくのでしょうか。
「リラキシン」の作用で一度開いた骨盤は、子宮の収縮とともに、徐々に靭帯が弾力を取り戻し、赤ちゃんが母乳を吸うことでママの脳内に分泌される「オキシトシン」が更に子宮の収縮を速めるので、自然に骨盤は、左右すこしずつ閉まって元の位置に戻ろうとします。
この戻ろうとする際に、出産で伸びたり捻じれたりした恥骨結合部の左右のずれが影響して、骨盤の閉じ方に歪みが出てしまうことがあります。
歪みがあると、正しい状態に戻りにくくなります。
恥骨には、骨盤を安定させるような働きがありますが、出産直後は、恥骨結合部や靭帯が伸びたり捻じれたりしていて弾力を失った状態にあります。
恥骨結合部は、骨盤の開閉を司っているとも考えられるので、骨盤底筋や靭帯の伸びが治って正常に機能し、骨盤が安定してくると、次第に整ってきます。
以上のことを総合して考えると、産後ママの骨盤は、必ずしも左右が揃ってバランスの良い状態で閉じていくとも限りませんから、もし歪みが生じているのに知らずにいてそのまま歪んだ状態で固まってしまうのではその後のママの健康のためにも決して良くありません。
無理をしないで、適度に休息をとりながら、ママ自身の身体のケアを考えてみましょう。
これから赤ちゃんが這い這いしだす前の、産後の6ヶ月位の間がチャンスです。
骨盤が歪みを残さずに左右のバランス良く正しい位置に戻るよう、早めに専門機関を受診するのもひとつの方法です。
骨盤のケアはとても大切で、腰痛を防いだり、産後太りを防いだりしますから、まだ骨盤の位置が固まっていないこの時期に是非骨盤をきちんとした位置に治したいですね。
わかば接骨院でも産後の女性のための骨盤矯正に関する相談・施術に対応しております。
産後に起きる骨盤の変化
投稿日:2017.05.18
【出産時の骨盤ってどんな役割をするの?】
産後ママで「出産で骨盤が開くって聞いたけど、出産後骨盤はどうなるの?」「そもそも骨盤が開くとか閉じるとかがわからない。」思う人も多いはず。
まずは出産の時に、赤ちゃんの通り道になるのが骨盤の内側の空洞の部分です。
その部分が出産時に空間が大きくなるように変化する状態を、「骨盤が開く」と表現することが多いようです。「骨盤が開く」と同様に、空間を広げるために恥骨結合部が内側から押されて前へ出て空間をつくります。
出産のシーンでは、赤ちゃんの頭が通りやすいようにお母さんの骨盤が開いてスタンバイします。
お母さんの体は出産に備えて「リラキシン」というホルモンが分泌され、関節と骨盤底筋を緩めて、骨盤が開きやすい状態になります。
この関節とは、仙腸関節や股関節のことをいいます。
そして更に、「リラキシン」は、骨盤底筋とともに他の恥骨結合部などの靭帯も緩めて関節が開きやすいようにします。
このような動きがあってお母さん側は、赤ちゃんが生まれやすいように産道周辺の空間を広くするのです。
また赤ちゃんの方もまだ頭蓋骨がくっついていない状態で、頭の形を変えながら骨盤内を上手にくぐり抜けて来ます。
しかし、赤ちゃんが骨盤内を通る時に、一緒にお母さんの恥骨結合部が伸びたり捻じれたりすることもあるようです。
それが、産後の恥骨痛を引き起こしたり腰痛の原因になったりしているのですが、それもこれも全ては赤ちゃんが安全に通りやすい空間をつくろうという自然の動きなのです。
出産は、まさにお母さんと赤ちゃんの協力なしにはなしえない共同作業なのですね。
【産後の骨盤や恥骨ってどうなっているの?】
産後ママの骨盤は、何もしていない場合は、まだ開いています。
産後の骨盤はリラキシンの分泌で緩んだ骨盤底筋の復活とともに徐々に締って行くと考えられますが、恥骨結合部が伸びたり捻じれたりしている場合は、骨盤にも歪みが生じていることが考えられます。
歪みがあるとどうしても開いた状態から正しい状態に戻りにくくなります。
骨盤が、内臓を守るように囲んでいるのに対し、恥骨は、骨盤の前部分にあり、子宮や膀胱などを守るように存在しています。
そして、恥骨には骨盤を安定させる働きがあり、恥骨結合部は、骨盤の開閉を司っているとも考えられます。
産後は、骨盤も骨盤底筋の緩みで開いた状態にあり、恥骨結合部もまた周辺部分の靭帯の緩みで伸びたり捻じれたりしています。
骨盤底筋や靭帯の伸びが治って正常に機能し、骨盤が安定してくると、次第に整って締ってきます。
出産で一度開いた骨盤が歪みを残すことなく正しい位置に戻ることがその後の骨盤にとっても体全体のバランスにとっても大事なことです。
産後ママは、体調が完全には戻っていないのに赤ちゃんのお世話に家事にと大変な思いをしているのではないでしょうか。
無理をしないで、時には赤ちゃんを実家に預けるなどして、適度に休息をとりながら、少しご自身の身体のケアをする時間を作ってみてください。
最近は、核家族化が進み、産後ママも実家を頼れないことが多くなっているので、そうした背景とニーズから、産後ママの家事などをお手伝いする産後ヘルパーさんなどもいますから、時には利用してリフレッシュすると良いかもしれません。
時間に余裕が生まれれば少し自分のケアもしてみようかなという気持ちにもなるでしょう。
これから過ごす赤ちゃんとの楽しい時間のためにも、産後の6ヶ月の間をめやすとして、骨盤が正しい位置に戻れるようにケアしておきたいところですよね。
また、骨盤のケアがその後の腰痛を防いだり、産後太りを防いだりしますから、まだ骨盤の位置が固まっていないこの時期に是非とも骨盤をきちんとした位置に治しておきたいですね。
【産後に骨盤はどのように変化するの?】
妊娠中は赤ちゃんで大きく膨らんでいた子宮は出産後、収縮を繰り返して次第に元の大きさに戻っていきます。
赤ちゃんに授乳する度に、子宮の収縮が進むとも言われています。
子宮が小さく元の大きさに戻れば、他の臓器も圧迫されずに次第に元の位置に戻ります。
妊娠中はどうしても内臓が子宮に押されて下に下がり気味になっているので出産後にようやく元の位置に戻ってきます。
同様に、骨盤もまた、左右が交互に少しずつ縮んで3~4カ月かけて元の状態に戻ろうとします。
しかし、同様に伸びた恥骨結合部なども元にもどらないと歪みが生じてしまうので正しい状態に安定するよう注意が必要です。
産後に恥骨痛が出ているようなら恥骨結合部に不具合が出ている証拠なのでまず恥骨痛から治していきましょう。
恥骨結合部が治れば恥骨痛もなくなり、骨盤の引き締めを考えればよくなります。
骨盤の引き締めには、骨盤ベルトが有効で、妊娠中から産後まで通して使えるものと、産後に購入するタイプのものが出ていますので、用途やタイミングに合わせて使用すると良いでしょう。
わかば接骨院でも産後の女性のための骨盤矯正に関する相談・施術に対応しております。
産後に悪化した腰痛の治療
投稿日:2017.05.16
【妊娠・出産で腰痛持ちに?】
産後、「妊娠・出産を経て腰痛持ちになってしまった」という声を聞きます。
妊娠中の女性の腰は、大きなお腹を支えるために反り腰の状態になることが多く、自然に背中や腰に負担をかける状態になっています。
出産に備えて赤ちゃんの通り道を作ろうと体が準備するため、「リラキシン」というホルモンが分泌されて徐々に骨盤底筋や仙腸関節や股関節の靭帯が緩んで関節が柔らかくなります。
更に分娩に合わせて赤ちゃんが通れるように骨盤が最大に開き、恥骨結合部も合わせて広がります。
お母さんの体は、出産に合わせてものすごい変化をするのです。
妊娠中に緩んだ靭帯や骨盤底筋は、出産後すぐに元に戻るわけではなく、3カ月以上もの時間をかけてゆっくりと戻ります。
ですからその間の関節は不安定で、姿勢の癖などの影響を受けやすく、動作や姿勢に注意しなければなりません。
【産後ママが気をつけたい動作や姿勢の癖】
○椅子に座る時にいつも同じ方の足を組む
○両方の足を片側に流して座る女の子座り(お姉さん座り)
○腰をかがめて赤ちゃんを持ち上げる
○仰向け寝の状態から一気に起き上がる
○授乳中、足の上にクッションなどを置かずに毎回背中や腰を丸めて授乳する
○ママバッグ(トートバッグ)などをいつも決まった片側ばかりにかけて持つ
○自転車に乗ったり、長い間押して引いて歩いたりする
等、産後ママには気をつけたい動作や姿勢がたくさんあります。
これらの動作・姿勢をしないように気をつけて生活しないと、腰痛はどんどん悪化してしまい慢性的に腰痛の状態になってしまいます。
少し気をつけて日常生活を送るだけで、かなりの腰痛の原因を防げますから、普段から気をつける習慣を身に付けたいですね。
【産後に腰痛が悪化してしまったら】
出産で一度開いた骨盤は元の位置に戻るまで3~4カ月もの間、左右の骨盤が交互に少しづつ収縮を繰り返し徐々に閉じていきます。
恥骨結合部も伸びていた靭帯が元に戻り徐々に元の位置に戻ります。
それまでの間は、関節も柔らかく不安定ですので、ちょっとした動作や姿勢の負担から捻じれたり、骨盤に負担をかけて周りの筋肉を緊張させてしまうので腰痛が起きやすくなってしまいます。
産後ママの腰痛の原因の多くは出産による骨盤の開きや捻じれなどですが、他にも産後ママの生活の中での動作に起因していることもあるので、そちらも合わせて注意しなければなりません。
産後ママの腰痛の原因として、ひとつには授乳時の体勢が考えられます。
授乳の時に、どちらかの腕に赤ちゃんの頭を乗せた形の横抱きをして授乳することが多いのですが、その時足の上に直接ママの腕を置いてしまうと赤ちゃんがおっぱいに届かず、ママは背中や腰を丸めた姿勢になってしまいます。
これを授乳の度に1日に何回も繰り返すのですから、腰への負担はかなりあります。
そこで授乳の時は、腕のしたにクッションを置くようにしてみて下さい。赤ちゃんがちょうどよくママのおっぱいに届くようにクッションを何枚か重ねて高さを調節します。
そうすれば、腰や背中を丸めた姿勢にならなくて済みますし、授乳時の腕の支えにもなり、抱っこが安定します。
赤ちゃんも安心しておっぱいを飲めますし、ママも安定してしかも腰に負担をかけずに授乳できるので、両方にとって良いことです。
赤ちゃんに授乳する度に順調に子宮も収縮するので骨盤の戻りもよくなります。
また、この腕の下にクッションを敷く方法は、パパやおばあちゃん等、他の人がミルクをあげたりするときにもするといいですよね。
慣れない抱っこで腕が疲れることなく、また腰に負担をかけずに済みます。
赤ちゃんもしっかり安定感のある中でおっぱいやミルクを飲めますので安心して機嫌よく、よく飲むことができます。
腕の下にクッションを敷くだけで授乳が楽に楽しくできますから、パパやおばあちゃんのその後の育児参加も積極的になってくれるかもしれません。
【産後の腰痛に骨盤体操】
産後すぐからでもできるのが産褥体操と言って、出産で入院していた病院のパンフレットや母子手帳などを自治体からもらう時に一緒についてくる小冊子などに載っています。
産後、体調が回復してきたら、この産褥体操や骨盤体操をすると良いでしょう。
産後すぐから、骨盤ベルトで引き締めを行い、赤ちゃんのお世話の合間に産褥体操を1日2回するとかなり腰痛を予防できます。
そして、授乳時腕の下にクッションを敷くのを忘れずに、日常生活で腰に負担のかかる姿勢や動作をしないように気をつけることで、腰痛を予防します。
でもいくら気をつけたからと言って、やはり赤ちゃんのいる生活はとても重労働で大変ですから、普通に疲れやストレスからも腰痛になったりします。
ただ、骨盤がまだ元の位置に戻っていないことは確かなので、骨盤ベルトであまり変化がみられないようなら育休のあるうちに早めに接骨院を受診するのも良いでしょう。
無理をしないで、時には赤ちゃんをパパに預けて、適度に休息をとりながら、少し自分自身の体のケアをする時間を作ってみると良いですね。
ママが元気で健康でいてくれることが、赤ちゃんにとってもパパにとっても勿論良いことなのですから。
わかば接骨院でも産後の女性のための骨盤矯正に関する相談・施術に対応しております。
産後トラブルは骨盤矯正が効果的
投稿日:2017.05.14
【産後トラブルは何がある?】
産後トラブルって聞いたことがありますか?
産後ママにでやすい体や精神状態の不調です。
産後ママが元気に楽しく育児できれば、そんな良いことはありませんが、産後はホルモンのバランスの崩れで多くのママが不調を経験しています。
不調にはいろいろあり、抜け毛や肌トラブル・産後太りと言った女性として落胆してしまうような美容の悩みから、腰痛・ひざ痛・恥骨痛など日常生活を送るうえで、あまり抱えたくない痛みや、ママ友にも相談しづらい痔や頻尿などの悩み等様々です。
これらの不調を軽視して放置していると、やがては精神にも支障をきたして、うつ状態に陥るリスクもゼロではありません。
いろいろな不調がいろいろな場所に出ますが、何か「コレをすれば治るのでは?」というものが、ひとつでも見つかれば助かりますよね。
では、産後の不調をひとつひとつ見て行きましょう。
【産後すぐに直面するマタニティブルー】
初めての出産を終えたママは、嬉しさの半面、初めての育児に対する不安や焦り、赤ちゃんへの3時間おきの授乳による睡眠不足などから、わけもわからず悲しい気分になって涙が出たり、ついイライラしてパパに当たってしまったりということがあります。
出産直後はドーパミンが出ているので達成感で満たされ、出産の疲労も忘れる位に元気なのに、出産後1週間くらいで、急にいろいろな不安が次から次へと頭に浮かんでは泣いたりイライラしたり情緒不安定になる症状は、典型的なマタニティブルーと言われる産後うつ状態です。
このマタニティブルーはホルモンの乱れから起きるもので、産後ママの誰もが経験しますが、症状の出方が軽いママと深刻になってしまうママといます。
少しでも症状が和らいで早く乗り切れると良いですよね。
【出産後の抜け毛】
「出産後お風呂で洗髪していると、100本単位で髪が抜ける気がする。」というのは産後ママからよく聞かれる悩みです。
出産後授乳で栄養が奪われママ自身の栄養不足に陥ったり、髪はストレスに弱いので影響を受けやすく、また、妊娠中増加していた女性ホルモンが産後はめっきり分泌量が減るため、女性ホルモンの不足による多少の抜け毛もしかたないことのようです。
髪がたくさん抜けるからと言って、そのままずっと抜け続けてしまうわけではないので、授乳中の一時的なものと割り切ってあまり心配しないことです。
授乳の時期が過ぎれば、抜け毛も治まるでしょう。
【肌トラブル】
出産後のホルモンの乱れからお肌にも影響はでます。
また、夜中の授乳などで睡眠不足になりがちなので、肌の再生がおこなわれる時間帯に十分な睡眠が取れず、肌荒れを起こしがちです。
授乳で赤ちゃんに栄養をあげてしまうので、ママ自身の栄養が不足したりします。
また、母乳で水分が結構使われるので、水分補給が普段より1ℓ多く必要です。
以上のことに気を付けて、なるべくストレスのない生活を心がけることで肌トラブルを避けることができます。
【腰痛・ひざ痛・恥骨痛】
産後ママは恥骨痛に悩まされているママも多いです。
それもそのはず出産の時に大きく骨盤が開いたため、恥骨結合部も引っ張られて拡がりズレが生じたりしているためです。
ひざ痛も赤ちゃんのお世話で立ったり座ったりその度に負荷がかかるため。
腰痛も赤ちゃんを横向きに抱っこして一日何回も授乳する為、自然に前かがみの姿勢を一日何回もする為です。
産後ママは本当に重労働ですね。
【痔】
母乳で水分が奪われ、産後ママは常に水分不足ぎみ。
水分が少なく便が硬くなってしまうため便秘になりやすく、排便の度にいきむので痔になってしまうことがあるのです。
産後は、子宮が収縮した分、お腹が脂肪でたぽたぽして柔らかく、腹筋が衰えていることも痔を引き起こす要因になりますから、産後は体力が回復したら腹筋を鍛えると良いでしょう。
【頻尿】
赤ちゃんが生まれて骨盤内の空間に余裕ができると、骨盤は閉じて内臓は元の位置に戻るのが理想ですが、出産してすぐにペタンコのお腹になるわけではないのです。
開いた骨盤内に内臓が下垂して入りこみ、ポッコリお腹ができあがります。ポッコリお腹になると、内臓に膀胱が押されて頻尿になりやすくなります。
頻尿だとただでさえ忙しい赤ちゃんとの生活が余計に忙しくなり困りものです。
骨盤が自然と閉じるのを待っていてもなかなかふっくらお腹は解消されませんので、早めに骨盤矯正をして内臓を元の位置に戻せば頻尿の症状もおさまってきます。
【骨盤矯正の効能】
これまで見て来たように、産後トラブルにはさまざまな症状があります。
ただ、これらの不快な症状や不調は、ある施術を施すことで大きく症状が改善する可能性があります。
それが、骨盤矯正です。
マタニティブルーや抜け毛・肌荒れなど、産後ママを悩ませる不調は多くは何らかのホルモンバランスの乱れや睡眠不足によるものが多いです。
水分不足・内臓下垂によるポッコリお腹なども、便秘や頻尿などの不調の原因になります。
腰痛や恥骨痛も、出産によって、骨盤や恥骨結合部などに大きな負荷がかかり、骨盤が歪んだりしていることによる原因が考えられます。
特に、骨盤に歪みがあるまま閉じて固まってしまうと、その後の日常生活でも痛みが出てきて大変です。
産後は、関節も柔らかいので骨盤矯正もしやすいですから、骨盤矯正に適した時期であると言えます。
産後ママは、一度、骨盤に歪みが生じていないか調べてもらうと安心ですよ。
わかば接骨院でも産後ママのための骨盤矯正の相談・施術に対応しております。